2011-06-27

エピソード4

そんなバタバタのスタートだったものの、少しずつ一歩ずつ接客を覚え始めた。
なにより29歳で飲食未経験の男性を採用してくれた店長には本当にお世話になり、
いつも気にかけてくれ、応援してくれた器の大きさと優しさに感謝です。

大阪に出て、カフェで働き始めて、たぶんこのころは本当に必死だったと思う。
料理用語や接客技術などとにかく一日でも早く一人前のスタッフになりたかった。
だから給料をもらうととにかく業界の本を買ったり、いろんなカフェに行ったりしてた。

いろんな環境が変わり、犠牲にしたものも少なからずあった。
何かを得ようと思うと何かを捨てなければならないとよく言うけど、本当にそのとおりだと思った。
自分で選んだことだし、頑張れない理由なんてないから必死になるのは当たり前かもしれないけど。

スタッフの方も本当によくしてくれて、覚えの悪い僕に大切なことをたくさん教えてもらった。
料理の出し方、説明の仕方、テーブルの見方、動き方、まだまだ経験豊富とは言えないけど、
僕の接客のベースは、今もこれからもこの店から変わることはないと思う。

そうこうしている間に半年が過ぎ、また環境が変わろうとしていた。